皆さまお久しぶりです。
『ラヴニカのギルド』発売からどうにも忙しく、レポートなどを書けずにいました。
イベント自体は色々あったんですけども。
新フロンティアを楽しみつつ、レガシー体験したり、スタン神に出て高橋プロに秒殺されたりと。トリココンでテフェリーを出すのはとても楽しいですね。
そうこうしているとプロツアーも終わり、フロンティア神挑戦者決定戦まであと一週間といったところ。

ラヴニカによる影響は土地だけに収まらず、様々なデッキが生まれています。
一新された環境では以前の常識は通用しません。

フロンティアは情報量の少ないフォーマットです。
晴れる屋さんのデッキ検索でも、前環境のリストはあまり参考にならないかもしれません。
自分で新しいデッキを生み出すにしても、何らかのデッキを参考にするにしても、元となる情報が必要になるはず。今回はその材料をお伝えしたいのです。

私が考えるに、フロンティアでは共通認識となるような「強いデッキ」が未だに存在していません。大会に参加すれば十人十色の様々な相手と当たります。共通認識が無いから、全員が同じデッキに対してメタを貼ることもありません。
となるとメタゲームに参戦できる前提条件は、「有象無象を踏み潰すパワーがあるデッキ」なのです。

今回は環境初期なので、私から見た「強いデッキ」を紹介したいと思います。



・赤単

参考レシピ
https://deck.hareruyamtg.com/ja/deck/208599/show/

注目カード:《遁走する蒸気族》、《危険因子》

アグロ界の急先鋒、最速にして最強を地で行くデッキ。

フロンティアはライフゲインが弱く、1マナの除去やクリーチャーが弱めの環境です。モダンのように稲妻・パスが瞬唱を絡めて乱打されることも無ければ、タルモゴイフのような軽い巨大ブロッカーに行く手を阻まれることも無い。サイドから機を見た援軍やスラーグ牙のような壊れたライフゲインが飛んでくることも無い。
そんな中、1/2果敢や2マナ4/4を並べて火力でバックアップするという戦術は非常に阻止し辛いです。

《遁走する蒸気族》は、あまりのサイズとマナスクリュー耐性によって、更なる打点と安定性・ブン回りに寄与しています。
《危険因子》と果敢クリーチャー、コプターの相性は悪夢そのもの。再活という能力、本当にとんでもない。

仮にそれらの猛攻を切り抜けたとしても、最後の刺客《ラムナプの遺跡》が、風前の灯火となったライフを狙い撃つ。
土地すらダメージ源になるのでは、長期戦によるマナフラッドなんて期待しようもありません。

さて、どうすればこんなデッキに勝てるのでしょうか?

たかり屋とコプターを入れたアグロデッキは主にここで躓きます。かつてのマルドゥ機体を築いた名パーツらには大きな欠点がある。
何しろ2マナ域がブロッカーとして機能しないのですから。
赤単より速いデッキが存在しない以上、それらのカードを採用したデッキは不利な条件で守勢に回らざるを得ません。

ライフゲインすれば良い、大型の絆魂持ちで壁を作れば果敢など恐るるに足らず。
なるほど、仰る通り。
《暴れ回るフェロキドン》を的確に対処出来るのなら、ですけどね。
勿論ライフゲイン自体はとても効果的ですよ、でなければフェロキドンの居場所はありません。問題はそのライフゲイン対策が、スタン禁止になるほどに優秀ということでして……。

フロンティア最速の関門、赤単。
近代スタンダードの上澄みによるドリームタッグは伊達じゃない。
これに勝つのは並大抵では無理ですが、出来ないというのならば、狩られるだけの獲物になるしかありません。


・青黒白コントロール

参考レシピ
https://deck.hareruyamtg.com/ja/deck/177177/show/

注目カード:《ドミナリアの英雄、テフェリー》、《時を越えた探索》

フロンティアのコントロールがどれだけ強力なのかというと、個人的にはモダンより強いと考えています。
《時を越えた探索》はそれほどまでに超越した強カード。
「上から7枚見て2枚選ぶ」って簡単に言いますけども、占術7(ただし上に置けるのは2枚)みたいなものですからね。それに探査が付いてる。《天才の片鱗》なんて真剣に唱えるのがバカバカしくなりますよ。
ただしこのカード、一応普通のドローソースと違って連打し辛いという欠点があります。手札にスペルを加えたい人情も合わせると、土地が伸びにくいんですね。量より質。

はい、嫌な予感がしたあなたは正解です。
《ドミナリアの英雄、テフェリー》によって、その面は完璧にカバーされています。
リソース量を確保しつつマナまで増やしてくれて、更に以前は触りにくかったあらゆるパーマネントに干渉出来る万能っぷり。

あらゆる面において隙が無い。

ハッキリ言ってクリーチャーで殴るデッキ全般に有利です。
赤単くらい速く、粘り強く、本体火力が狙えてようやく五分かと。
除去、除去、カウンター、ディグ、テフェリー、除去……と捌き続けるその姿はバッティングセンターの打ちっぱなしかと。

ちょっと遅いデッキ相手になれば更に有利。
《時を越えた探索》、《ドミナリアの英雄、テフェリー》、《奔流の機械巨人》相手に中長期戦とかどんな罰ゲームですか。

フロンティア最遅の関門、エスパーコントロール。
ヴィンテージ制限カードをフル投入したコントロールの力を見よ。
コントロール側が出来ること、出来ないことを知って、きちんと対策しなければ、なす術も無くやられてしまいます。


・まとめ

以上がフロンティアにおける前門の狼、後門の虎です。
もちろん他にも様々なデッキがありますよ。
最近流行りのドレッジ、前スタンを支配した赤黒機体、昨日のフロンティア神トライアルを12フィニッシュした霊気池など。
白単アグロやバントスピリットにイゼットスペル、色を変えたコントロール。新しいデッキが出て来ても全くおかしくありません。
けれど、現時点での最強は赤単とエスパーだと思っています。
この二つを使うにせよ、他のデッキを使うにせよ、そう考えている人がいる、というのを伝えたかったわけです。

いよいよ今週末には神挑戦者決定戦。
現神としてワクワクドキドキで死にそうですが、とても楽しみにしておりますので、当日はよろしくお願いします。

お読みくださいまして、ありがとうございました。

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